2013年10月20日日曜日

Simon & Girfunkel

高校時代,私たち兄弟は,3人年子だったこともあり,バスの定期券代を浮かすために,父が高校まで送り迎えをしていた。その時に,乗っていた車は,黒塗りのセドリックである。今でもそうだが,セドリックは高級車で,車を買った時に,父が上機嫌だったのをなんとなく覚えている。ただ,このセドリック,故障が多かった。エンジン部分にガソリンを送るパイプがよくつまり,途中でよく車が止まった。車が止まるたびに,父はトランクを開け,チューブをはずし,息を吹きかけていたのを覚えている。しかし,これもそうそう長くは続かず,1週間たったらまた止まるの繰り返しだった。車が止まるたびに,父がチューブに息を吹きかけている姿は,それから25年たった今でも記憶から消えない。もう一つ,鮮明に記憶に残っていることがある。それは,Simon & Girfunkelである。外国びいきでない父だったが,叔父の影響で,なぜかこのテープが車の中に何本かあった。父は,このテープが大好きで,車に乗ると必ずと言っていい程この曲がかかっていた(といっても,テープは他には無かったのだが・・・)。私たち兄弟も,外国の曲であったが,男の人2人の奇麗な歌声がとても好きだった。大人になると,そのことすらも忘れてしまっているが,何かの拍子にこの歌手を思い出すことがある。そして,あの父と通った車の出来事が頭の中にひょんとよみがえってくる。

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