2024年2月15日木曜日

最良の携帯とは03

 昔、Intelの対抗馬として、Transmeta社からcrusoeというCPUが発売された。その当時、Intelは、Pentiumというcpuを販売していた。ただこのcpuは、性能を重視するあまり、電力をたくさん消費した。デスクトップであれば、問題ないのであるが、ノートだと電力をたくさん消費するために、動作時間が制限される問題がある。この問題を解決するために、crusoeが開発された。これは、行われる処理の大きさに合わせて、cpuの動作クロックを可変させるという、それまでにはない画期的な構造のcpuであった。一頃、ネットや雑誌などでは盛んに取り上げられ、Intelを脅かす新たなcpuとして紹介されていた。このように、絶賛されて世に登場したcrusoeなのであるが、その後Intelのcpuに比べて、思ったほど性能が出ないことが判明し、人気に少し翳りが出た。また、王者Intelは、登場するや否やこのcrusoeを潰しにかかった。PentiumMという省電力cpuを出すことで、crusoeの長所を奪いにかかったのだ。Transmetaもefficionという新たなcpuを出してきたものの、これまた性能面に課題が残った。そのうち、資金繰りが悪化し、結局のところ会社は倒産することになる。世の中には、優れた技術はあるものの、普及することなく消えていく物がたくさんある。現在携帯では、snapdragonというSoc(パソコンでいうところのcpu)が主流であるが、このTransmetaが残っていたら、性能重視ではなく連続使用時間重視のまた違った携帯が発売されていたのかもしれない・・・。

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