ビックデータの解析,昨今そんな言葉が行き交っている。ビックデータとは,様々な人の生活傾向を分析して,その傾向を明らかにすることである。コンピュータが進化し,多くのデータを処理できるようになり,その解析ができるようになった。例えば,コンビニでは,どのような商品が売れるかを解析することで,売り上げを伸ばそうとしている。また,企業でも,このビックデータを生かし,利益を上げようとしている。しかし,人の行動は,不規則である。例えば,Googleの検索を例に挙げると,だれかがある物の検索をしたとしよう。それは,その人個人の興味に基づいて検索したものであるが,あまり重要ではなかったものとする。しかし,たまたま他の人も同じ検索をすると,そのホームページが検索欄の上位に来ることになる。そうなると,検索の上位にあるということで,他の人もそのページを検索することになる。そして,検索するたびに,そのページが上位となる。たまたま,検索した物が重なったために,あまり重要でないデータが重要なものとして定着してしまうのである。つまり,検索歴の数としては重要であるが,情報そのものの価値は価値のないものが重要として扱われることになる。ビックデータという言葉が一人歩きして,大切な物の本質が見えなくなってしまっているのではないかと,いささかの危惧を感じる今日この頃である。
0 件のコメント:
コメントを投稿