2013年7月27日土曜日

経済性>安全性

スペインで高速鉄道が脱線し,多くの犠牲者が出た。この事故で犠牲になられた方々に,心から哀悼の意を捧げたい。テレビでのことが報じられた後,YouTubeを見ると,列車が脱線した動画がアップされていた。ネットワーク社会と呼ばれる昨今,こんなところにもその弊害があるように思う。映像を見ると,テレビでも言っていたが,どうも2両目の電化車がはじめに脱線しているように思う。この電化車,言って見れば大きなリチウム電池のような車両である。全体が電池でできているので,車体の重量が他の車両に比べて数段重くなる。そのため,カーブでは遠心力がかかり,脱線したと思われる(あくまでも,私個人の考えである)。では,この電化車がなぜ付けられていたのかというと,電化されていない部分(ディーゼルなどを使用していて,架線が引かれていない路線)を走るために,やむなく付けられていたようである。つまり,安全性より経済性が優先されたわけである。スペインの高速鉄道の事故を見ていると,数年前日本で起きた尼崎線の事故が思い出された。この事故も,ダイヤの遅れを取り戻そうとして起きた事故である。このときも,安全性よりも経済性が優先された結果起きた事故である。と考えると,経済性と安全性は,相反する物だと考えられる。近年は,往々にして,経済性の方が優先されてしまう。格安航空,格安商品,今,安いことを売りにして出てきた商品が溢れているが,価格の中に安全性が含まれていると考えると,安全性のためにいくらのお金がつぎ込まれているのか疑問に思うことが多々ある。私たちは,価格だけで商品を選ぶことには,危険性が含まれていることに,気づくことが必要であるのではないか。

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